Essay

10月09日金曜日   現在、フルートと言われる横に吹く方式の笛が、いつ、どこで最初に用いられたのかははっきりしていませんが、
一説には、紀元前後、あるいはそれ以前のインドに発祥したといわれています。これが中国に伝わり、さらに日本や、
シルクロードを通ってヨーロッパに伝えられていったと考えられています。


 ルネサンス時代のヨーロッパでは、横笛はあまり一般的な楽器ではなく、軍楽隊や旅芸人などが演奏するだけでした。
構造は円筒形でトーンホールが6つ、キーはなく、大きさもさまざまで、ソプラノ、アルト、テナー、バスといった種類があり、
これらで合奏も行なわれていました。このようなフルートは「ルネサンス・フルート」と呼ばれています。


 18世紀半ばごろまでのバロック時代には、フルートといえば縦笛(リコーダー)を指し、現在のフルートの原型と
なった横笛は「フラウト・トラヴェルソ」(横に吹くの意)と呼ばれて区別されていました。この時代のフラウト・トラヴェルソの
多くは木製で、歌口と反対側の先端が細くなった円錐形でトーンホールは6つ、キーが右手小指に1つというのが
一般的でした。穴を直接指でふさいでいたため、トーンホールの大きさが限られ、小さな音量しか出すことが
できませんでしたが、多様な音色を持ち、繊細で豊かな表現が可能でした。
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