クリスマスお勧めのアルバム
深町宏のHEART OF MINE
( タウン情報誌People 2003年1月号掲載/2002年12月10日発売 )

  街中がキラキラして音楽があふれていていい季節になりました。
この時期CDショップではたくさんのクリスマス企画ものが、発売されますが、多分にもれず、私のお薦めのクリスマスアルバムをご紹介いたします。(おせっかいなコメント付きです。)

カーペンターズ クリスマスポートレート
リチャードカーペンターの(It Came Upon The Midnight Clear)一人多重録音アカペラから始まります。これが素晴らしい!その後ストリングスが駈け上がってきてクワイヤーの登場♪ハーッピ ホーリデーィ♪!アレンジも素晴らしく息をつかせぬとはこの事です。時間とお金と手間ひまかけてつくった一枚。ずーっとゴージャスな雰囲気が漂います。

シンガーズアンリミテッド クリスマス
リーダーのジーンピュアリングは、コーラスグループのハイローズのリーダーでもあります。1972年の録音ですが、多重録音のアカペラのバイブルともいっていいでしょう。後述のテイク6もシンガーズアンリミテッドに影響を受けたといっております。クリスマスのコーラスものはこれをまずこのアルバムを押さえて次に行きましょうと言った感じです。後世に多大な影響を与えつづけています。個人的には最後の(Have yourself A Merry Little Christmas)が好きです。

テイク6  ヒー イズ クリスマス
メンバーで5番目の声部を歌っている、セドリックデントのアレンジが素晴らしいです。
3曲目のHark! The Herald Angels Singと10曲目のO' Come All Ye Faithfulの6声部を頭が変になりつつ耳コピーしたことがありますが、(ものすごくブレンドしあっていて、分離して聴くのが難しいので絶対音感のない私は、ハーモニーの響きと和声学から、次はこう然進むだろうと予測して採譜しました。)厳格なトラディショナルな和声に基づいて進んでいるかと思うと、コンテンポラリーな響きに変わります。聴こえがとても心地良い上に、研究してもその対象として余りある。こういうのっていいですね。私もそうありたいです。

デビッドフォスター ザクリスマスアルバム
こういう名アレンジャーの元には、やっぱり凄い人が集まります。ナタリーコール、ピーボブライソン、ロバータフラッグ、セリーヌディオン、ワイナンズ兄妹、バネッサウィリアムス、など多数。一曲目のCarol Of The Bellsは彼の壮大なオーケストレーション感覚を見事にあらわしています。ピーボブライソンとロバータフラッグのデュオはやはり素晴らしいです。

ケニーG ミラクルズ
ミラクルズ以降、フェイス、ウィッシュズと3枚のクリスマスアルバムを発表してありますが、やはりこの一枚目が一番好きです。ケニーGはどのアルバムも本当に凄いですが、そんな全アルバム中でもソプラノサックスの音色ともに演奏が一番凄いと思います。メロディを奏でているだけの曲もありますが、じつはこれが一番難しいことです。私にとってソプラノサックスはかくありきと根底から覆された一枚です。後の2枚に比べるとバックの音使いも凄くシンプルで一枚通してずっと透明感が漂うような、一日中聴いていても心地良いアルバムです。

                






思考は現実化する
深町宏のHEART OF MINE
( タウン情報誌People 2003年2月号掲載/2003年1月10日発売 )

  みなさん、明けましておめでとうございます。私のエッセイにナンバーがつくなら今回でNo.54に
なります。ピープルで一番長いエッセイです。長く書かせていただいて、長く読んでいただいて本当にありがとうございます。

年明けそうそう堅いタイトルですが、私にとってとても大切な概念なのでとりあげました。[今日の科学は昨日の哲学]という言葉がありますが、そのことが全てを言い表していると思います。携帯電話という発想を例にとっても離れている人と電波によって話す、今ではあたりまえのことですが、最初にそれを考えて実行した人は、先ず頭の中にあったものを現実化させたわけですから、まさにこのタイトルです。

一代でかなわず、何世代に渡り具現化される場合もありますが、今、身の周りにあるほとんどのものが、思考が現実となった結果のものです。思考は一瞬にできますが、この世では現実化するために時間がかかるだけで、それを考えておけば何も思っていること、夢に描いていることをあきらめる必要は全然ないというわけです。そこに行くのに長い道のりや困難があるから、達成しないと思い込みます。達成しにくいからこそ、そこにスタディが生まれ現実を通して学びを授かります。素晴らしいシステムです。そこに行くまでにあなたはこれこれが足りない、ここを変えなさいと現実が教えてくれます。

潜在意識にありありと理想的な自身のビジョンを描き続けること、人を含めた理想的な環境を描きつづけ、信じ続けること、おおよその書物はこのことが書かれていると思います。私の今のたったこれくらいの現実は誰が決めるわけでもなく、私自身が信じている思考から来た現実です。だからもっと素晴らしい考え方、素晴らしいものを見聞きし、私自身を高める必要があります。

レベルの高い思考から創りだされた現実は、きっと素晴らしいものに違いありません。その為に自分はずっと変化進化し続けなければいけないでしょう。多くの学びから多くの宝を得る。
思考は必ず現実化する。今年のキャッチフレーズです。

最後まで読んでいただきありがとうございました。今年もみなさんにとって素晴らしい一年でありますように!  
           






ハーモニー(調和)
深町宏のHEART OF MINE
( タウン情報誌People 2003年3月号掲載/2003年2月10日発売 )

  マスローは人間の欲求は5つに分かれていると説きました。
生きていくための食べることや眠ることなどの欲求から、愛情、尊敬されたいという欲求を経て、最後に自己実現です。

立花隆氏によると、自分以外の全てを[環境]といい、自分を含めた全てのものを[宇宙]とよぶとあります。

二通りの自己実現を考えます。

1、自己さえ実現できれば他はどうでもよい。
これは自分以外の全てはどうでもいいということですから、ある意味、環境破壊といえるかもしれません。

2、自己の実現と他人への豊かさを一緒に考える。
自分を含めた全てのものの豊かさを考えるのですから、素晴らしい全体への貢献だと思います。

世界的に悲しい事件が多すぎます。民族紛争、宗教戦争,国家間の利権の争い、無知な指導者による圧政。
第一次欲求の生理的欲求さえ満たされていない人達が多いというのは、とても悲しいことです。

世界の指導者はすでに第5次欲求の自己実現のはずです。2の考えを採用するだけで、世界は一変することだと思います。

地球規模で同じスタディを何度も何度も繰り返しますが、全体の平和というのはもっとシンプルなことだと思います。
[自己の実現が全体に調和していること]そう考えているのは私一人ではないはずです。
             






公式ホームページより
深町宏のHEART OF MINE
( タウン情報誌People 2003年4月号掲載/2003年3月10日発売 )

  深町宏公式ホームページにきまぐれ日記というコーナーがあります。
2日で更新を目標にしています。今回はその中からの抜粋です。

No.90   2003年2月4日 17:06
秩序から無秩序へ向かう事をエントロピーが増大するといいます。老化、腐敗、崩壊、劣化、、、これは自然の現象です。
ですが、人間は創造できるという特徴があります。無秩序を秩序へと、エントロピーを減少させる力があります。

No.86  2003年1月25日 17:40
編諺=原諺に基づいて作り変えること 
転ばぬ先に食え!(立食パーティでは注意しましょう。)
君も歩けば棒にあたる。(いつなにが起きるかわからないものです)
ニコニコバン!(猫に小判)(ニコニコしている人に突然驚かされること)

No.80  2003年1月9日 22:01
感謝というのは、感じたことを言葉で射るという意味があるのだそうです。感謝の気持ちは言葉であらわしたほうがいいということですね。

No.75  2002年12月30日 12:41
とにかくだらけて、落ちるところまでおちる生き方もあれば、自分を律して高める生き方も、どちらも自分次第、自分がどう生きようとするか自分が決めることから始まる、と昨日はなぜかずっと思っていました。

No.71  2002年12月21日 15:19
歌でもない、歌詞もないインストゥルメンタルの分野で、私の作曲した曲名をあげてくださるという事は本当に嬉しく思います。2枚目に向けての作曲も少しづつ始めました。みなさんの心の琴線に響くようなそんな演奏家でありたいです。

No.58  2002年11月27日 12:16
控え室の時間が長かったため、逆さ言葉をつくって遊びました。
田島里奈になりました(結婚しました)
お疲れカツオ!(サザエさんにて)事実?
いるだけでけだるい(名作です!)

No.54  2002年11月18日 16:07
イチョウの葉が黄金色に輝いて、もみじは真っ赤に焼けていて、山の緑も美しく映えて、黒木、矢部の道中は本当に綺麗でした。クリスマスのイルミネーションも素敵ですが、自然が発する色はまた格別ですね。

検索エンジンYahooより深町宏入力でヒットします。皆さん是非ご覧下さい。   
          





オルタネイティブ
深町宏のHEART OF MINE
( タウン情報誌People 2003年5月号掲載/2003年4月10日発売 )

  メガヒットを世に出し続けた、小室氏が言ってありましたが、オルタネイティブである事、七変化することとでも言いましょうか。聴き手によって様々に変化する音楽、と彼は言ってありました。
変化のある音楽、いろんな要素をもつ事、モデルさんもいろんな表情を持ち合わせた人がいいと言われます。

どうも私は飽きっぽくて一つの事を延々とやっていられない性質です。だからライブのプログラムを考えるときも、クラシックの作品からポップスから、ラテンからファンクから民謡からと幅広くなってしまって結果的には喜んでいただいているみたいです。飽きやすい性格がかえって変化をもたらしていいのかもしれません。

最近、変化を求めたがっている自分があって、何なのかなと思います。サソリ座の私の特徴とよく書いてありますが、何かを変えたいです。

そんな中一つの変化があります。
創刊2号目より、今回で57回目のハートオブマインになりましたが、毎回、いろんなテーマについて書かせていただきました。ピープルも来月号よりリニューアルオープンということで、この形でのエッセイはこの号で最後となります。とは言っても深町宏のコーナーは続きますので、何かが変わった次号もお楽しみに!






ゼネラリスト

深町宏のHEART OF MINE
( タウン情報誌People 2003年6月号掲載/2003年5月10日発売 )

  スペシャリストよりゼネラリストへという言葉が今お気に入りです。
単能工より多能工ということですが、高塚猛氏の本の中でいわれております。
一つの顔だけでなく、ある時は何々又ある時はというやつでしょう。

音楽の世界でも、ビッグネームの方達は多才です。
メインとなる歌あるいは楽器は言うまでもなく、作詞や作曲をこなし、
タレントとして活躍し、洞察の深い考えを持っていらっしゃる方は多いです。

やはりビッグな人にはビッグなだけの理由があります。
今自分の立っている場所を深く掘れという言葉がありますが、一つのことを
深くやると他の部分にも精通してくるということでしょう。

昔はスペシャリストだけで十分良かったと思いますが、情報も多く
早いスピードで伝達され、物があふれ、価値の基準が様々になった時代の
今にはそぐわないのかもしれません。
ゼネラリストかっこいい響きですね。







本当に大切なこと

深町宏のHEART OF MINE
( タウン情報誌People 2003年7月号掲載/2003年6月10日発売 )

  ワクワクすることやドキドキすることで生きていけたら素晴らしいと思います。
でも往々にして会社では利益を上げるための、人減らしに代表されるように現場とはかけはなれたところでの、人の気持ちを無視した政策や運営がまかり通っていると思います。

音楽の世界にもあります。静かに聴かなければいけないコンサートホールの聴衆の状態の中で、得意満面にこの音楽を理解しなさいといわんばかりに独自の世界感で演奏されると、悲しくなってしまいます。
ストリートで聴衆をひきつける若者の方がよほどすごいです。

クリエーターと(創る側)とユーザー(受ける側)で分類するとしたら、ユーザー側が本当に本当にワクワクしたりドキドキしてそのことに関わることができる事、そのことをクリエーター側はいつも意識しておくことが大事だと思っています。難しい課題ですが、大切なことですよね!






自分に誓うこと
深町宏のHEART OF MINE
( タウン情報誌People 2003年8月号掲載/2003年7月10日発売 )

  以外と難しいのは自分との約束です。自分に約束してそれを守ることですが、ついつい甘くなります。なんでもいきなりは難しいので、必ず出来そうな簡単なことから始めます。

あるセミナーでそれを教えていただいて、朝の練習を誓ったことはとても有意義でした。習慣付いたことは大きな宝です。
有名なあの言葉を思い出します。志が変われば行動が変わる、
行動―習慣、習慣―人格、人格―未来が変わる。

今、誓っているのは、ビールを飲まない!間食をしない!
自転車に乗って運動をする!ネガティブなことを口にしない!です。

否定的なことを言わないというのは、すぐに簡単に始められます。
相手に与える印象も違いますし、場が重くなりません。
簡単に出来そうな事から初めて、自分に勝ち癖をつけるとでも
言うのでしょうか。以外と楽しいです。





健康というブーム

深町宏のHEART OF MINE
( タウン情報誌People 2003年9月号掲載/2003年8月10日発売 )

  ある意味健康ブームです。というかにわか健康オタクがたくさんいらっしゃいます。でも本当に正しい認識かというと、首をかしげたくなります。

ある食品が体に良いと話題になると、そればかり摂取して健康になったつもりになります。栄養素は鎖みたいにそれぞれつながっていて、例えばカルシウムをとるためには、ビタミンDが必要など、それぞれが命の鎖としてつながっています。

難しいことを覚える必要はないですが、外食が多い人は出来るだけ品数の多いものを選ぶとか、要はバランスよくいろんなものを食べるということです。命の鎖は全部つながって機能します。







ザ・モーメント
深町宏のHEART OF MINE
( タウン情報誌People 2002年10月号掲載/2002年9月10日発売 )

  何も咲かない寒い日は、下へ下へと根を伸ばせ、やがて大きな花が咲く

小学校での演奏に呼ばれたとき、控え室となった校長室に貼ってあった言葉です。
マラソンの高橋尚子選手の言葉でした。

大きな結果を出す一瞬のために、小さな毎日の地道な長い時間が必要です。
フルマラソンを走る2時間あまりのために、100Mをいかに早く走るかその10秒のために、氷上で踊るその数分のために、演奏家が聴衆をくぎ付けにする2時間あまりのために、思うように結果が出ない時もあります。変な癖がついてしまったり、調子が悪くなったり、でもそれも重要なプロセスの一部です。

下へ下へ根をのばせ!

含蓄のある言葉です。





セカンドアルバム
深町宏のHEART OF MINE
( タウン情報誌People 2003年11月号掲載/2003年10月10日発売 )

 毎年10月にアルバムを発表していきます。
1年間の私が歩んだ音楽の記録を残すためでもあります。
日本中、世界中で聴かれるようになったら、もっと全体に貢献
できるからでもあります。

アルバムつくりで大事にしていることです。

1、メロディー  歌詞がついているように歌えること。
2、リズム    ジャズを基調としたノリがあること。
3、ハーモニー  和音の流れが自然であること。


深町宏セカンドアルバム Snap!Step!Skip!定価¥2,500(税込)

1,Step 2,Delight 3,Keep on Breezin' 4,After Noon 5,Memories
6,Cycle 7,Off Limits 8,Tear 9,Blue Sky 10,Passion






黄昏
深町宏のHEART OF MINE
( タウン情報誌People 2003年12月号掲載/2003年11月10日発売 )

 たそがれ だれぞかれは? 彼は誰でしょう?
山に夕日が沈み、少し薄暗くなりかけたころ、向こうから歩いてくるのは誰かしら?
一日の暗くなる前の、誰かを認識しにくくなる時間帯を黄昏(たそがれ)といいます。

自分のするべき事を見失い、夢をなくし、目的を失った状態を人生の黄昏というのでしょうか。
私達が生まれて来たのは、何か自分だけに出来る特別な役割を果たすためだと思います。
いくつになっても、自分のワクワクドキドキを大切にして、夢を忘れない。
そんな自分でありたいです。







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